くもんしき

くもんというやつに通っていた友だちの「ごっちん」は、
とにかく計算が鬼のように早かった。
小学校の頃のお話。
りんごを噛み砕くみたいにがり、がりりと、
計算ドリルを解き砕いていた。
それを見て僕は、
すごいというより軽く気味が悪かった。
当時の愛読書『謎の百科事典』に出てくる
白装束のKKKを思い出したものだ。
何かあやしい儀式によって、
未知なる「計算」パワーを
ごっちんは授かっていたわけだ。
くもんって何だ?

とか思ってたのは昔のはなしで
(たぶん)正式に効果的なトレーニングで
くもんに通っているコたちは
すばらしいスキルを得ているようだ、
それはすばらしいことだなと、
うらやましく思ったりする。
なにせ僕は計算が出来ない。
出来た方がいいよね。

高校の数?(って今は言わないのかい?)の
三角関数のテストとか、
夢に出てくることがある。
まるで意味が分からなかった。
追試追試でやばかった。
聡明な僕も計算と体育が苦手だったわけです。
こうして書いてるだけで暗雲が広がってくる。
梅田君みたいに野球部でしかしなぜかソフトボール
インターハイに出たりなんか出来てたなら、
普通にもっともてたのではないか。
夢野久作の『ドグラマグラ』とか
大槻ケンヂの『リンウッドテラスの心霊フィルム』とかの
小説や
ゴダールの『気狂いピエロ』やなんかに
足を絡めとられうんうんうなったり、
することもなかったんではないか。

どうでしょうね。
Even God never knows such thing.


天気:晴れ
BGM:ローリングスコーンズ『マザーリトルヘルパー』