飯塚高校
日大山岳部の恐るべき先輩S沢さんから、
早朝いきなり電話があった。
「お前のさあ出た高校、飯塚高校?」
違います、田川高校です、なんでですか?
「甲子園だよ甲子園」
あ、福岡代表飯塚高校なんすか、知りませんでした。
「飯塚高校って、公立?」
たぶんたしかそうです。公立です。
「ふーん、じゃあまたな」
ぶつっっ。つーつーつー。
なんだか意味がわからなかったが、
たぶん、俺が飯塚市出身というのを
覚えててくだすって、
もしやと思い電話くれたのかもしれない。
さらには公立だとレートが上がるのかもしれない。
よく意味がわからなかったものの、ちょっとうれしかった。
ちなみに、生まれて初めてナンパというものを
教えてくれたのはS沢さんだった
てゆうか後にも先にも俺はそんときだけだけど。
ある日、部の会合の後、
S沢さんは学ラン(短ランボンタン)で、俺は背広で
渋谷はセンター街でナンパをした。
先輩は果敢だった。
看護婦2名をつかまえた先輩は英雄であった。
きむらまだガラスの10代でした。
天気:晴れ
あたまの中BGM:ジャクソン・ファイヴ『さよならなんかきっと言うなよ!』