一発で気に入る

気に入る、とは
迫力のあることばだね考えてみたら。
気に「はいる」、て読んじゃったらやっぱ半減よね。
気にいる!きにイル!キルビル!ですよ。
そこに「一発で」と加えりゃもう、
愚息も商店くらい開いちゃうよね簡単に。

枕はともかく、
「一発で気に入る」ことは気持ちいい。
「一発で気に入る」ものに出会うことが気持ちいい。

あんまりないけど、けっこうあるものです。
今、中上健次の短編集『岬』を読んでいるんだけど、
この人の文体を一発で気に入りました。
初めてこの人の小説読んだんだけど。
ひとめで良いのが知れました。

音楽よりも、文章についての方が、
ぼくは好き嫌いがはっきりしている。
ように思う。
判断早いですよ超。瞬間ですから。
内容なんて、文体についてくるとさえ思っている。
そう、文章というよりも文体だ。
気になるのは。

中上さんのそれは、大変がちりとぼくに組みます。
読むよー。


天気:かなり雨
BGM:トーマス・ドルビー『空気頭』